No. 2007年12月の出来事
12月6日、スケルトンワールドカップ第二戦パークシティー大会が行われた。2002年ソルトレイクシティーオリンピック(アメリカ、ユタ州)でスケルトン競技が行われた会場でもあり、オリンピックに初出場した興奮と緊張、そして、沢山の観客で埋め尽くされていた会場等、そのときの様子をいくつも思い出す。 レースは3日間の公式練習の後に行われた。公式練習の出来は、前回のカルガリー大会に比べるとスプリント、操作等が自分のイメージとするものに近づき全体的に良くなってきていた。 試合は、午後1時5分から始まり、私の滑走順は23番であった。試合前から心配していた天候も滑走順番にはさほど影響がなかった。 大会運営もスムースに行われ、私の順番まで時間が掛からずまわってきた。 当たり前のことであるが、スタートをしてしまえばミスをしたとしても後に戻ってやり直すことはできない。あっという間に滑走は終わった。50.06秒。24位(25選手中)。またも予選落ちとなる。何が原因なのかは、わかっていた。 練習でやらないことや、できないことを試合でやっても結果が上向くはずもない。しかも、調子が悪いときにはより悪循環を招く。これまでの私の経験から、そんなことはわかりきっていたはずである。しかし、それができなかった。悔しいが、現実を認めざるを得ない。 15年以上もの競技経験のある私が何故こうなるのか他からすれば不思議かもしれないが、過去の経験が進化を妨げることもある。調子の悪いときには、過去の調子の良いときにさかのぼって現在を見て対処をしようとする。しかし、時間は進みいろんなことが変化している。過去の経験は経験に過ぎず、そこに戻ったとしても現在の問題の解決にはならない。調子が悪いときや、運が悪いときには現実をより冷静に判断し、行動しなければならないのだ。(トリノオリンピックのときにも松本トレーナーに良く言われたことである。)私には現実を冷静に判断し、行動する能力が欠けていた。 2度目の惨敗は正直精神的にきつい。しかし、ここで何を考え、どのような行動をするかが、人間として一番問われるところである。自分で、自分の明日をどのように変えられるかが楽しみである。そのためのエネルギーを貯めることにする。
平成19年12月 越 和宏